ケンチャナヨー 新国立劇場「その河をこえて五月」 [演劇]
韓国と日本による共同作業で生まれた舞台の待望の再演。
作、演出、そして出演すべて日韓の共同作業です。
つまり、日本語と韓国語の入り乱れた舞台となります。
一応、字幕はあるものの、
韓国語を理解しない観覧者(ぼく)にとっては、
言葉の通じない状況で何とか意思疎通を図ろうとする出演者達と共に、
身をもって”異国間コミュニケーション”を体験しながら
作品の世界に入っていくことができます。
言葉が通じない状況で、
”相手の言っていることを知りたい”という思いと、
”自分の思いを相手に伝えたい”という思いが
自然と湧いてきます。
作品では日韓に限らず、男女、親子、夫婦、世代など
異国間以外のすれ違いが登場します。
言葉の壁は大きいものの、
言葉が通じてもコミュニケーションの問題はいろいろありそうです。
結局、コミュニケーションは
言葉というより思いが大事なのでしょうね。
”知りたい”とか”伝えたい”という思い。
こんな思いがある限りは、
ケンチャナヨー(ダイジョウブダー)
という感じでしょうか。
いい舞台でした。観てよかった。
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「その河をこえて五月」 @新国立劇場 小劇場
2005 5/13-29
作:キム・ミョンファ 演出:イ・ビョンフン 作・演出:平田オリザ(青年団)
出演:三田和代、小須田康人、佐藤誓、椿真由美(青年座)、蟹江一平、島田曜蔵、
パク・ソンヒ、イ・ナムヒ、ソ・ヒョンチョル、チョン・ジェウン、キム・テイ
新国立劇場 http://www.nntt.jac.go.jp/
(見逃した方、記事を書いている時点で、埼玉公演とソウル公演が残ってます)
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ちなみに「日韓友情年2005」記念事業です。
今年が日韓友情年2005って知ってました?
(ぼくは知らなかったもので、、、)
日韓友情年2005 http://www.jkcf.or.jp/friendship2005/
先日観てきた森美術館の「秘すれば花 -東アジアの現代美術」展も
「日韓友情年2005」記念事業でした。
韓国のアーティストの作品も多く観る事ができます。
スゥ・ドーホーさんの作品やっと見ることができました。
なんかいい。
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「秘すれば花 -東アジアの現代美術」展 @森美術館
2005 3/29-6/19
森美術館 http://www.mori.art.museum/html/jp/index.html
mckeeさんはほんとにいろいろ観ていらっしゃいますねぇ、(感心)。平田オリザさんの作品なら面白そう。コミュニケーションのズレとか思いの違いは避けて通れないものだけど、だからあきらめるのではなく歩み寄る気持ちを持つことが大切ですよね。
ところで私も観ました「秘すれば花」。同じくスゥー・ドーホーの作品を楽しみにしていました。「ポシャギ」をつくる技法の活用なのでしょうか?オーガンジーのような半透明の布をつなぎ合わせてできた伝統的な家屋を形どった作品が吊ってありましたね。(展示はもうちょっと余裕が欲しかったけど)美しい作品でした。日本人では丸山直文のタブローが印象に残りました。
by chizu-ya (2005-07-04 01:36)
コメントありがとうございます。
平田オリザさんの作品はついつい観にいってしまいます。今回は共作ということで、いつもと違った感じでで楽しめました。11月に青年団の新作があるようで、いまから楽しみです。
ぼくもスゥー・ドーホーさんの作品楽しみにしていました。ホントに美しい作品でしたね。チラシのような展示を期待していたので、その点はちょっと残念だったんですが、、、。
丸山さんも良かったですね。「秘すれば花」のようにいろんなアーティストに出会える展覧会は好きです。
最近は色んな展覧会や演劇に行き過ぎて、、、もう少し減らさないとワクワク感がなくなるなと反省しています(笑)
by mckee (2005-07-06 19:26)