「ハンス・コパー展 20世紀陶芸の革新」 @汐留ミュージアム [巨匠・人間国宝]
ハンス・コパー展に行ってきました。
ハンス・コパーはドイツ生まれで、その後イギリスで活躍した陶芸家です。
ルーシー・リーの陶器のボタン作りを手伝っていたこともあり、
ルーシー・リーの展覧会で作品を見ることもありましたが、
大規模な個展は日本で初めてということで、
待ちに待った展覧会の開催となります。
ルーシー・リーとハンス・コパーは
互いに影響を与え合いながらも
各々が独自の個性を発揮しています。
特に、彫刻家志望だったハンス・コパーの陶芸作品には、
より彫刻的なものを感じます。
ブランクーシやジャコメッティのように
20世紀以降の彫刻はオーラを感じさせる存在感が重要とされていますが、
ハンス・コパーの作品にも大きな存在感を感じます。
存在感の源は?
古代の彫刻を思わせるようなプリミティブで洗練されたフォルムと
素焼きせず化粧土を掛けて作られるマットな質感
あたりにある気がします。
これまで見ることのなかった初期の作品を含めて
多くの作品を堪能することができました。
ルーシー・リーに関してはこちら↓
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2010-05-29
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「ハンス・コパー展 20世紀陶芸の革新」 @汐留ミュージアム
2010/6/26-9/5(その後、岐阜、岩手、静岡に巡回)
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/10/100626/index.html
↓ルーシー・リーとハンス・コパーを紹介したblogを発見しました
http://rie-coper.blogspot.com/
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↓こちらにもハンス・コパー登場しています
「ルーシー・リー展」 @国立新美術館 [巨匠・人間国宝]
ルーシー・リーの展覧会に行ってきました。
毎度書いているのですが、
ルーシー・リーの器の持つ
凛とした世界にはやはり惹かれます。
高台の小ささや肉厚の薄さが生み出す緊張感
偶然に頼らず計算ずくでこなしたように見える釉薬の色や質感
機械的というより丁寧という言葉の似合う掻き落としや象嵌の装飾
凛とした印象の理由はこのあたりにあるのでしょうか。
それより何よりも
凛としたルーシー・リー自身の佇まいが
器に反映されているようにも感じます。
展覧会を見終わる頃には
こちらの心も凛としたすがすがしい気分になりました。
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ルーシー・リーの展覧会は過去にも3回行っていて、
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-10-03
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2007-08-05
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2009-04-07
今回が4回目です。
今回は海外からの出展作品が多く、
最初期の作品など初めて接する作品も多くありました。
新しい発見がありながらも、
ルーシー・リーの変わらない世界には
安心感も感じます。
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「ルーシー・リー展」 @国立新美術館
2010/4/28-6/21
http://www.lucie-rie.jp/
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↓定期的にあるCasaBRUTUSのうつわ特集号にも
ルーシー・リーの器が登場しています。
Casa BRUTUS ( カーサ・ブルータス ) 2010年 05月号 [雑誌]
- 作者:
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2010/04/10
- メディア: 雑誌
富本憲吉デザイン 「富花」の箸置き [巨匠・人間国宝]
富本憲吉の作品を再現した箸置きです。
先日、富本憲吉記念館に行ってきたときに購入しました。
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2010-05-06
他にも皿や湯呑みなどもあり、
「富花」ブランドとして製作しているとのことです。
文字以外は職人さんにより絵付けされています。
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富本憲吉は近代陶芸の第一人者と言われています。
近代陶芸とは何かというと、
それまでの工房主体で師匠から弟子へと引き継いでいく陶芸ではなく、
より個人を打ち出す陶芸のことを指すと思います。
富本憲吉の作品は
伝統的な技術に学びながらも
どれも富本憲吉らしさを備えています。
この個性が近代陶芸の特徴だと思います。
このように富本憲吉は
個性を尊重する近代性を持っていますが、
一方で近代以前の工房が持っていた良さも
忘れていなかったと思います。
その一つが量産可能性です。
以前観た「富本憲吉の日常のうつわ」展では、
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-01-16-1
量産を目的に日常のうつわづくりに取り組んだ作品が
展示されていました。
一日に何百何千と量産可能で
過度に特殊な技術を必要としないうつわをつくる富本憲吉の姿は
とてもに印象に残るもでした。
「富花」ブランドで再現されたうつわは
ちょうど富本憲吉が理想とした
近代性と量産可能性を兼ね揃えたものだと思います。
富本憲吉記念館 http://www.tsujimoto-arts.jp/
富本憲吉デザイン関連の過去の記事:
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-08-02-1 (ハンカチ)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-02-09-1 (風呂敷とハンカチ)
富本憲吉記念館へ [巨匠・人間国宝]
近代陶芸の第一人者として活躍した富本憲吉の生家に建つ
富本憲吉記念館に行ってきました。
記念館は奈良県の法隆寺にほど近い場所にありました。
「竹林月夜」に代表されるような風景模様を
富本憲吉は度々描きましたが、
きっとこの辺りの風景だったのだろうと思います。
残念ながら「竹林月夜」のような風景を
見つけることはできなかったのですが、
記念館の長屋門をくぐった先にある空間は、
きっと当時はこんなだったのだろうと思わせる
居心地のよいものでした。
長屋門と離れ座敷は当時から残るものだそうです。
収蔵品は充実していて、
大和、東京、京都の各々の時代の作品を見ることができました。
富本憲吉記念館 http://www.tsujimoto-arts.jp/
過去の富本憲吉関連記事:
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-01-16-1
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-08-02
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-10-22
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こちら↓の本には富本憲吉記念館の収蔵作品もたくさん載っています。
色とかたちが奏でる美 富本憲吉のやきもの (小学館アート・セレクション)
- 作者: 中ノ堂 一信
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2003/07
- メディア: 単行本
ルーシー・リーの器とボタン 「うつわ U-Tsu-Wa」展 [巨匠・人間国宝]
21_21 DESIGN SIHTで開催中の「うつわ」展で、
久しぶりにルーシー・リーの器にいっぱい出会えました。
水盤の上に美しく展示された
一つ一つの器の持つ凛とした世界に
引き込まれます。
本展覧会ではルーシー・リー作のボタンが
多く出展されていました。
三宅一生さん企画の展覧会だからかもしれませんが、
かなり多くのボタンを見ることができてうれしかったです。
これまでも少しづつは見る機会があったのですが、
ルーシー・リーのボタンは器に負けないくらい好きです。
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「うつわ」展では、ルーシー・リーのほかに
エルンスト・ガンペールさんとジェニファー・リーさん
の器も展示されています。
各々木と土の持つ素材の力を存分に生かした器だと思いました。
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「うつわ U-Tsu-Wa」展@21_21 DESIGN SIHT
2009/2/13-5/10
http://www.2121designsight.jp/utsuwa_about.html
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三宅一生さん企画の元、
草月ホールで1989年に開催された
「ルーシー・リー」展の図録が復刻されました!
写真:石元泰博、デザイン:亀倉雄策ということで、
お見逃しなく。
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ルーシー・リー関連の過去の記事:
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-10-03
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2007-08-05
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-05-11
↓にはルーシー・リーのボタンの特集記事が載っています。
「イギリスの近代陶芸」展@益子陶芸美術館 [巨匠・人間国宝]
益子の陶器市に行った時、
益子陶芸美術館で「イギリスの近代陶芸」展を
見てきました。
バーナード・リーチの築いたリーチ工房から
職人ではなく作家による近代陶芸の
イギリスにおける一つの流れが生まれました。
展示ではリーチ工房に在籍した作家を中心に、
他にもバーナード・リーチとゆかりのある
ルーシー・リーやハンス・コパー、
さらにはイギリスの現代作家の作品も展示されていました。
ルーシー・リーやハンス・コパーの作品に
また出会えてうれしかったですし、
イギリスの現代作家の作品も美術館で見る機会は少ないので、
貴重な機会だったと思います。
個人的には3代にわたるリーチ家の作品に
久しぶりに出会えてうれしかったです。
デイビット・リーチさんが亡くなられていたのは少し寂しかったですが、、、
お孫さん達はまだ活躍中です。
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-01-23-1
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-01-23-2
↑こちらのはマグカップはジョン・リーチ工房のもので気に入っています。
Bernard Leach: Life and Work (Paul Mellon Centre for Studies)
- 作者: Emmanuel Cooper
- 出版社/メーカー: Paul Mellon Centre for Studies in British Art
- 発売日: 2003/08/01
- メディア: ハードカバー
David Leach: 20th Century Ceramics
- 作者: Emmanuel Cooper
- 出版社/メーカー: Richard Dennis Pubns
- 発売日: 2003/07
- メディア: ペーパーバック
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「イギリスの近代陶芸」展@益子陶芸美術館
2008/03/15-05/11
http://art-mashiko.jp/index.htm
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暮らしの手帖29 ルーシー・リーの器と暮らし [巨匠・人間国宝]
ルーシー・リーの器が特集されています。
ルーシー・リーの器に実際に料理が盛られている写真があるところなど、
暮らしの手帖らしいなと思います。
花瓶の写真には
”静かに語っているようです”
という言葉が添えられていました。
ホントにそんな気がします。
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松浦弥太郎さんが編集長になられたこともあって
気になっていた暮らしの手帖ですが、
これまで立ち読みですましてきました。
ルーシー・リーの特集につられて購入し、
じっくり読んでみましたが、
丁寧に暮らす感じに好感が持てました。
暮らしの手帖社 http://www.kurashi-no-techo.co.jp/
松浦弥太郎さんのCOW BOOKS http://www.cowbooks.jp/
過去のルーシー・リー関連記事:
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-10-03
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-07-11
ココロを動かす色 松井康生さんのやきもの [巨匠・人間国宝]
以前にも紹介したのですが、
松井康成さんのやきものは
まるで宝石のような美しさです。
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-10-19
そのやきものの色鮮やかな美しさが、
SONYと朝日新聞との共同企画で紹介されています。
とても素敵なHPなのでぜひご覧ください。
色はココロを動かしますね。
「Color is Magic ココロを動かす日本の色」http://www.asahi.com/ad/clients/bravia4/index.html
BRAVIA http://www.sony.jp/products/Consumer/bravia/
「松田権六の世界」展 [巨匠・人間国宝]
漆芸界の巨匠の代表作が集まった展覧会です。
松田権六は師匠から受け継いだ技だけでなく、
古典的な作品からも多くの技を学び、
自らの作品に取り入れました。
たしかな技術と繊細な仕事の中に同居する
室町や桃山、元禄時代の蒔絵のもつ優美さ
にとても惹きつけられます。
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会場には発掘された2000年以上前の漆器が展示してありました。
無垢の木のままなら朽ちてぼろぼろになっていたところが、
うるしのおかげで、形が残っていたようです。
漆器は扱いが難しいイメージがありますが、
むしろ耐久性を増すためのものだったのだと、
改めて気づきました。
使ってあげないともったいないですね。
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「人間国宝 松田権六の世界」展
2006 12/19-207 2/25
東京国立近代美術館 http://www.momat.go.jp/CG/GonrokuMatsuda/index.html
「富本憲吉展」 [巨匠・人間国宝]
8月に東京で見た「富本憲吉のデザイン空間」展では
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2006-08-02
普段あまり見かけない富本憲吉作品が多かったのですが、
「富本憲吉展」では富本憲吉の代表的な作品が多く出品されていました
「富本憲吉のデザイン空間」展が物足りなかった方は
こちらもおすすめです
ついつい買ってしまった小風呂敷
羊歯模様がやっぱり好きです
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生誕120年「富本憲吉展」@茨城県陶芸美術館
2006 9/30-12/3
http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/
その後 東京・世田谷美術館などに巡回