一木彫と棟方志功「二菩薩釈迦十大弟子」 [民藝]
先日、一木彫の仏像を集めた「仏像」展に行ってきました。
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2006-11-18
一木彫とは一本の木から作られた仏像のことです。
一本の木に押し込められた仏像は
よく見ると不自然に肩が狭かったり窮屈そうに見えたりしますが、
むしろ素材の木を目いっぱい使い切ったことよる力強さの方が勝って、
奇妙に感動を覚えます。
円空作 十一面観音菩薩立像と善女龍王、財善童子
東京国博物館 「仏像」展 http://www.tnm.jp/jp/event/index.html
そこで思い出したのが、棟方志功の版画です。
特に「二菩薩釈迦十大弟子」は
釈迦の弟子達が一枚の版木に押し込められていますが、
一枚の版木を目いっぱい使い切った版画は
不自然さよりも力強さが勝って、感動を覚えます。
現在、柏市の砂川美術工藝館にて
「染色家 芹沢けい介 後期1957-1984」展が開催されていますが、
10/31より棟方志功作「二菩薩釈迦十大弟子」が公開されており、
見に行って来ました。
何度も見ているのですが、やっぱり感動します。
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「染色家 芹沢けい介 後期1957-1984」展 @砂川美術工藝館
2006 9/19-1/14
JOBANアートライン月間特別公開
棟方志功作「二菩薩釈迦十大弟子」(10/31-12/3のみ公開)
http://www.city.kashiwa.lg.jp/yakusyo/sosiki/B_SYOG/SYOG_BNK/bunkanavi/sunakawa/sunakawa_top.htm
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砂川美術工藝館は芹沢けい介作の「釈迦十代弟子尊像」も収蔵しており、
以前拝見したことがあるのですが、こちらも感動の作品です。
棟方志功生誕100年の年に棟方作品と共に公開されましたが、
いつかまた公開されたら是非みにいこうと思います。
芹沢けい介作「釈迦十代弟子尊像」より"まかかしょう"と"あなりつ"
過去の芹沢けい介さん関連記事:
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2006-04-23
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-01-04
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-01-10-2
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-04-21-2
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-05-07-1
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-07-20-3
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2006-01-06
こんばんは。
mckeeさんのご関心事は、幅が広くてとても興味深いです。
棟方志功の版画はとても力強く勢いがありますね。
一木彫というと、私は円空仏が浮かびますが、
高山のお寺で見た仏像には、加飾もなく
勢いで彫られた素朴で魂を感じるものでした。
民藝はあまり詳しくないのですが、
今度何か良い本があれば読んでみようと思いました。
by sora_hikari (2006-11-16 00:53)
こんばんは。
言葉足らずで伝わるかなと思ってたんですが、
sora_hikariさんにには伝わったようでホッとしました。
「仏像」展では円空仏も多数展示されていて、
まさに円空仏などを想定して書いた記事でした。
(円空仏の写真を追加しました)
木を人間の思い通りに加工するのではなく、
木をありのままに使う円空仏は、ホントにすばらしいですね。
「仏像」展では木喰仏も円空仏と共に多数展示されていましたが、
木喰仏のすばらしさを発見したのは民藝の創始者・柳宗悦です。
発見はその後の円空ブームの起こる前だったのですが、
柳宗悦が円空仏を同時期に見ていたら、、、
きっと円空にもはまったに違いないと思います。
木喰、円空、そして棟方志功、民藝
なんとなくすべてつながるような気がします。
民藝にご興味があれば、既に行かれたことがあるかもしれませんが、
駒場にある日本民藝館がお薦めです。
売店には民藝関連の本や日本や世界の手仕事が集まってます。
by mckee (2006-11-17 00:04)