「須田悦弘展」 @ギャラリー小柳 [現代美術]
草花を木彫とは思えない精密さで再現する
須田悦弘さんの個展に行ってきました。
虫食いも再現されていたりして、
華やかさだけでないリアルさが魅力です。
再現されていないのは枯れないことだけかもしれません。
今回はアサガオを中心とした展示でしたが、
ドクダミなんかもあって気に入りました。
華やかな花の展示もいいですが、
雑草の方により魅力を感じます。
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「須田悦弘展」 @ギャラリー小柳
2010/6/25-7/31
http://www.gallerykoyanagi.com/index.html
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東京国立近代美術館の工芸の力展で展示されていた「葉」です。
いつも展示場所にもこだわりを感じます。
須田悦弘さんの個展に行ってきました。
虫食いも再現されていたりして、
華やかさだけでないリアルさが魅力です。
再現されていないのは枯れないことだけかもしれません。
今回はアサガオを中心とした展示でしたが、
ドクダミなんかもあって気に入りました。
華やかな花の展示もいいですが、
雑草の方により魅力を感じます。
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「須田悦弘展」 @ギャラリー小柳
2010/6/25-7/31
http://www.gallerykoyanagi.com/index.html
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東京国立近代美術館の工芸の力展で展示されていた「葉」です。
いつも展示場所にもこだわりを感じます。
「マン・レイ展 知られざる創作の秘密」 @国立新美術館 [20世紀美術(海外)]
マン・レイ展に行ってきました。
マン・レイと奥さんのジュリエットの手元にあった作品を管理する
マン・レイ財団所蔵の作品を一堂に集めた展覧会です。
マン・レイ財団に所蔵される前には競売も行われたようで、
主に競売で残った作品がマン・レイ財団に所蔵されたようです。
そのためか、本展覧会の作品は通常の展覧会で見られるような
いわゆる代表作は抑え目に感じます。
でも、そこがこの展覧会のいいところのような気がします。
結果的に、”知られざる創作の秘密”という本展覧会のサブタイトルどおり、
代表作の生まれた舞台裏を覗き見ることができるような展覧会となっています。
例えば、本展覧会には通常の展覧会ではあまり見られない
マン・レイの絵画作品も多く展示されていて、
写真家マン・レイだけでなく画家マン・レイの姿が強く浮かび上がってきます。
そう思ってみると、マン・レイの代表的なスタイルである、
演出の強い写真作品やレイヨグラフのような写真作品は
写真作品でありながら絵画的なセンスを感じます。
本人は写真家とだけ受け止められることを強く嫌がっていたようですが、
彼の画家へのこだわりが上記のような独自の写真作品を作り出したようにも感じます。
その結果、写真家としての名声がますますあがったことはやや皮肉なことですが、、、
多角的な展示でマン・レイの創作の秘密を
いろいろ想像してみることのできる展覧会でした。
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「マン・レイ展 知られざる創作の秘密」 @国立新美術館
2010/07/14-9/13
http://man-ray.com/
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「観じる民藝 尾久彰三コレクション」展 @そごう美術館 [民藝]
日本民藝館で長年学芸員をされていた尾久彰三さんの
骨董コレクションを集めた展覧会です。
日本民藝館で磨かれた眼によって選ばれた
古民藝を中心とした品々が並びます。
毎週土曜日には尾久さんによるギャラリートークが開催されていて、
運良くそのうちの1回を聴くことができました。
その中で、
民藝の品々は生活の中である役割を持っているので、
自ずとそこに制約が生まれて、
自由過ぎないところに美しさがある
という趣旨のことを話していらした気がします。
逆に言えば
制約の中では各々が自由に工夫してもいい
とも言えます。
そう思って展示された品々を改めて見ていると
きちんと制約を守りながらも遊び心というかアートを感じさせるもの
が多い気がします。
用の美や機能美といった言葉では捉えきれない
生活に潤いを与える民藝の魅力だと思いました。
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「観じる民藝 尾久彰三コレクション」展 @そごう美術館
2010/5/29-7/4
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/10/0529_mingei/index.html
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目の眼7月号別冊 「サヨナラ、民芸。こんにちは、民藝」 [民藝]
目の眼増刊 サヨナラ民芸。こんにちは民藝。 2010年 07月号 [雑誌]
- 作者:
- 出版社/メーカー: 里文出版
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 雑誌
民藝を特集した雑誌が発売中です。
タイトルは「サヨナラ、民芸。こんにちは、民藝」です。
元々は柳宗悦の創り出した「民藝」ですが、
時代を経る中で、人によって様々な捉え方がなされて、
ひと言で「民藝」といっても、その定義は難しい状況です。
柳宗悦の著作を元に「民藝」を定義することも可能でしょうが、
民藝運動が工業化の中で手仕事が失われつつあるという当時の
時代を背景とした運動であったことを考えると、
今という時代を背景とした「民藝」を考えることは
とても重要なことのような気がします。
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この本は、
現在における「民藝」
を考えるきっかけをくれる気がします。
内容は6組の対談で構成されています。
濱田庄司のお孫さんで民藝研究家の濱田琢司さん ×
鎌倉の「もやい工藝」と手仕事フォーラムを運営する久野恵一さん
日本民藝館の元学芸部長の尾久彰三さん ×
骨董愛好家の豊島愛子さん
染色作家で人間国宝の志村ふくみさん ×
人間国宝の陶芸家・近藤悠三のお孫さんで陶芸作家の近藤高弘さん
武者小路千家官休庵の15代次期家元の千宗屋さん ×
鈴木大拙の元秘書で日本民藝館評議員の岡村美穂子さん
産地プロデュース型のデザイナーのエフスタイル ×
編集者で工芸ライターの田中敦子さん
益子のスターネットのオーナーの馬場浩史さん ×
ビームス・バイヤーのテリー・エリスさん&北村恵子さん
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「民藝」とその周辺に興味をお持ちの方なら
非常に興味をそそられる人選だと思います。
それぞれの方が独自の「民藝」観を披露されており、
「民藝」の多面性を知ることができると同時に
共通している部分も浮かび上がってくるような気がします。
考えてみれば、
自分にとっての「民藝」も年を経るとともに
色々変わってきているような気がします。
元々「民藝」とは<発見>されたものです。
これまで見えていなかったものが、
あるきっかけで見えるようになったものだったりします。
あるきっかけとはきっと内面の変化です。
今後も内面の変化に応じて
自分にとっての「民藝」も変化していくような気がします。
↓雑誌が本になって手に入りやすくなりました。
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↓濱田琢司さん監修の本は以前こちらでも紹介しました
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2007-02-25-1
↓久野恵一さんは雑誌によく登場し手仕事の魅力を伝えてくださっています
Discover JAPAN (ディスカバージャパン)4 (エイムック 1716)
- 作者:
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2009/04/23
- メディア: ムック
もやい工藝: http://moyaikogei.jp/
手仕事フォーラムblog: http://blog.teshigoto.jp/
↓尾久さんの新刊「観じる民藝」は展覧会も同時に開催されました
↓豊島愛子さんがご主人の清さんとの漆器づくりをまとめた本です
↓志村ふくみさんは著作多数です。いいものの作り手は大抵文章もいいです。
↓近藤高弘さんは造形作家として活躍されています
近藤高弘 青のゆくえ―Blue mist:THE WORKS OF TAKAHIRO KONDO
- 作者: 近藤 高弘
- 出版社/メーカー: Paramita Museum
- 発売日: 2003/03/31
- メディア: -
↓千宗屋さんはテレビや雑誌でもおなじみです
↓奥村美穂子さんは禅の研究家で柳宗悦の英語の先生だった鈴木大拙の
元秘書をされていました
↓エフスタイルの本がアノニマスタジオより
↓田中敦子さんが江戸の手仕事を取材した本です
↓馬場さんは益子の素敵なお店スターネットの代表です
スターネット: http://www.starnet-bkds.com/
↓テリー・エリスさん&北村恵子さんが監修した
ビームススタッフのインテリアを紹介した本です
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-12-19
Fennica style book―北欧から民芸へ、フェニカが提案する豊かな暮らし Japanese rooms:Living with design & crafts
- 作者: プチグラパブリッシング
- 出版社/メーカー: プチグラパブリッシング
- 発売日: 2008/11/12
- メディア: 単行本
fennica blog: http://blog.beams.co.jp/fennica/
「ハンス・コパー展 20世紀陶芸の革新」 @汐留ミュージアム [巨匠・人間国宝]
ハンス・コパー展に行ってきました。
ハンス・コパーはドイツ生まれで、その後イギリスで活躍した陶芸家です。
ルーシー・リーの陶器のボタン作りを手伝っていたこともあり、
ルーシー・リーの展覧会で作品を見ることもありましたが、
大規模な個展は日本で初めてということで、
待ちに待った展覧会の開催となります。
ルーシー・リーとハンス・コパーは
互いに影響を与え合いながらも
各々が独自の個性を発揮しています。
特に、彫刻家志望だったハンス・コパーの陶芸作品には、
より彫刻的なものを感じます。
ブランクーシやジャコメッティのように
20世紀以降の彫刻はオーラを感じさせる存在感が重要とされていますが、
ハンス・コパーの作品にも大きな存在感を感じます。
存在感の源は?
古代の彫刻を思わせるようなプリミティブで洗練されたフォルムと
素焼きせず化粧土を掛けて作られるマットな質感
あたりにある気がします。
これまで見ることのなかった初期の作品を含めて
多くの作品を堪能することができました。
ルーシー・リーに関してはこちら↓
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2010-05-29
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「ハンス・コパー展 20世紀陶芸の革新」 @汐留ミュージアム
2010/6/26-9/5(その後、岐阜、岩手、静岡に巡回)
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/10/100626/index.html
↓ルーシー・リーとハンス・コパーを紹介したblogを発見しました
http://rie-coper.blogspot.com/
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↓こちらにもハンス・コパー登場しています