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「文豪が愛した美の世界 川端康成コレクション展」 @茨城県近代美術館 [日本美術]


川端康成―蒐められた日本の美 (別冊太陽 日本のこころ 157)

川端康成―蒐められた日本の美 (別冊太陽 日本のこころ 157)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2009/01
  • メディア: 大型本



川端康成の収集した美術品を展示する展覧会です。

縄文時代の土偶から同時代の画家の作品まで
幅広い時代やジャンルの中から
川端康成によって選択された品々が並びます。

他のコレクション展と同様
作品を観ることによって
川端康成の審美眼が浮かび上がってきます。

では、川端康成にとって
美とは何だったのでしょうか?

展覧会を通じて感じたことは
川端康成にとって美とは
”変わらないもの”
だったんじゃないかということ。

戦争の影響もあって、
当時は何が正しいのかといった価値観が
コロコロと変わる時代だったのだと思います。

そんな経験の中で
川端康成は”変わらないもの”として
美を見出したように感じます。

もちろん美の基準も
時代や地域によって変わります。

しかし、例えば月が美しいと感じたり、
草花が美しいと感じたりするような
普遍性のある美もある気がします。

そんな美を
川端康成は求めていたような気がします。

普遍性のある美というと
保守的な気もしますが、
川端康成のコレクションの中には古賀春江や草間弥生といった
前衛的な作家の作品も含まれています。

このあたりに
逆に川端康成の美意識の強さや深さを感じます。

”変わらないもの”とは
見た目や様式とかじゃなくて
もっと本質的なものなのだと思いました。

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「文豪が愛した美の世界 川端康成コレクション展」 @茨城県近代美術館
2010/4/10-6/6
http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/exhibition/kikaku/index.html
http://www.kawabata-kinenkai.org/kaiga/indexl.html (川端康成記念会のページ)
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美しい日本の私 (講談社現代新書 180)

美しい日本の私 (講談社現代新書 180)

  • 作者: 川端 康成
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1969/03/16
  • メディア: 新書



大和し美し―川端康成と安田靫彦

大和し美し―川端康成と安田靫彦

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 求龍堂
  • 発売日: 2008/09
  • メディア: 単行本



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