「いみありげなしみ」@東京国立近代美術館 ギャラリー4 [20世紀美術(日本)]
東京国立近代美術館の常設展示のギャラリー4で開催中の
「いみありげなしみ」展に行ってきました。
人がしみを見た場合、
しみそのものを見る以上に
きっといろいろ考えてしまうと思います。
なぜしみができたのか?
いったい誰がつけたものか?
しみを見るということは、
通常の絵画(静物画とか)を見るのと異なり、
しみのできた経緯やしみをつけた人の存在を
ひどく意識させられます。
そして、しみの背後に透けて見える経緯や人の存在は
時に思いがけない物語を想像させます。
しみというものは
通常の絵画以上に人の想像力を刺激する存在のようです。
------
展示作品の中でも
もっともキーとなる作品は
榎倉康二さんの作品だと思います。
例えば、大きなカーテンにしみのつけられた作品
そして、フェルトに2つのしみつけられた作品
どちらもしみが大変気になる存在ですが、
よくみると複数のしみが
どれも同じ形をしていることに気づきます。
偶然であるはずのしみが意図的と気づいた瞬間、
背後にいる作者の存在がぐっと浮かび上がってきます。
とても想像力を刺激する作品だと思います。
---------------
「いみありげなしみ」@東京国立近代美術館 ギャラリー4
2010/4/10-8/8
http://www.momat.go.jp/Honkan/Meaningful_Stain/index.html
--------------
過去の榎倉康二さん関連の記事:
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-01-30-1 (榎倉康二展@東京都現代美術館)
コメント 0