ミロ美術館@バルセロナへ [20世紀美術(海外)]
バルセロナではミロ美術館にも行ってきました。
運よく「THE LADDER OF ESCAPE」と題する
大規模な展覧会が開催中で、
ミロ美術館以外の美術館が収蔵する作品も含め
代表的なジョアン・ミロの作品を多く観ることができました。
ジョアン・ミロ財団 http://www.fundaciomiro-bcn.org/
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ミロ美術館で買ってきたガイドブックに
ミロのバイオグラフィーなどに並んで
ミロの関連書籍集が年代順に載っているのですが、
その一番最初の欄に
『1940年 瀧口修造「ミロ」東京・アトリヱ社』
とあります。
有名な話なのかもしれませんが、
1940年に刊行された瀧口修造さんの小さな画集も兼ねたミロ論の本が
実は世界で最初のミロに関する単行本なのだそうです。
1966年に初来日したミロがそのことに気がついて以来、
ミロと瀧口修造さんの交友が始まったようです。
瀧口修造さんの収蔵品を集めた
「瀧口修造 夢の漂流物」展(2005年)では、
競作した作品やプレゼントの瓢箪、
瀧口修造さんへのミロの追悼の手紙など
ミロとの交友を物語る品々が展示されていました。
以下は瀧口修造さんによるミロ評です。
田舎から出てきそうな実直そうな人物、
近代絵画にまったく未知の原型を創造し、
しかも夜明けのように爽やかなリリシズムの半面に、
激しい黒いユーモアと怒りをさえ内在している
ジョアン・ミロという画家その人、
その長い営みとそのような絵画の形成そのものに
私は畏敬と親しみを同時に感じている
作品の評価の奥にミロという人物への評価が見えます。
過去の関連記事:
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-02-27-2 (瀧口修造 夢の漂流物展)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2012-04-06 (ミロとカルダー)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2012-01-15 (ミロのモザイク@バルセロナ)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2012-01-14-1 (ミロの屋外彫刻@バルセロナ)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02-1 (ミロの屋外彫刻@パリ・新凱旋門)
現代世界美術全集〈18〉エルンスト,ミロ (1972年) 愛蔵普及版
- 作者:
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1972
- メディア: -
タグ:Joan Miró
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