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「琉球の美」展 日本民藝館 [民藝]

日本民藝館で「琉球の美」展を観てきました。
染物、織物、陶器、漆器、、、
素朴でありながら華やかな美しさに溢れる品々で溢れてました。

沖縄独自の染物、紅型(びんがた)は
鮮やかな色づかいで意匠に富む模様が染められ、
華やかな美しさを持つ染物でした。

一方、織物の絣(かすり)は
少ない色数でシンプルで幾何学的な模様が織り込まれ、
静かな美しさを持つ織物。モダンです。

やきものもはといえば、
釘彫りで模様が描かれ色鮮やか釉薬がかけられた白掛彫絵がお気に入り。
釉薬は本土では見られない色鮮やかなものが多くあり、
独自の雰囲気と存在感をかもし出していました。
シーサー、厨子甕、抱瓶、カラカラなど形も独特。

どれも、民衆の日用品。
ぼくも生活用品として使ってみたいです。
沖縄に行きたい!


左が絣、右が紅型、上が抱瓶

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沖縄の工藝は民藝の同人達にも影響を与えました。
芹沢けい介は紅型、浜田庄司と河井寛次郎は作陶。
今回は浜田庄司と河井寛次郎の作品のも展示され、
特に浜田庄司は赤絵、白掛彫絵、飛びかんななど
沖縄の影響色濃い作品が多く展示されていました。
益子に根づいた赤絵以外は初めて見ました。
めずらしいと思います。浜田さん幅広い。

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「琉球の美」 @日本民藝館 
2005 7/5-9/25

日本民藝館   http://www.mingeikan.or.jp/home.html
           http://www.mingeikan.or.jp/
           2種類ページがあるのを発見しました。


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コメント 6

ちぇぶらさん

 民藝の関係者についての研究が専門の友人がいまして、私自身いろいろな機会に関連の本を読んでファンになっていたんですが、駒場のこんなに近くに日本民藝館があるというのは知りませんでした、お休みの日にでも観に行ってみようと思います。運動としての民藝は、色々な点で批判する人達も多々あるようですが、個人的にはその作品群については私は好きです。
by ちぇぶらさん (2005-09-08 02:05) 

momoe

琉球絣だけで作られたのれんが
何年か前にキルトのコンテストで入賞したことがありますよ。
特別審査員が山本寛斎さんで、彼の目に留まったようです。
by momoe (2005-09-08 08:21) 

mckee

>ちぇぶらさん さん
柳宗悦の民藝運動への批判といえば、サイードの『オリエンタリズム』の絡みでしょうか?民藝は今回の琉球を含めてアイヌや朝鮮など日本本土周辺を多く取り上げているので誤解も多いような気がしますが、民藝運動全体に対する批判にはならないような気がしてます。
日本民藝館という名前も誤解を受けやすいんですが、固定概念を捨ててぜひ一度訪ねてみられてはと思います^^。新しい一面が見れるかもしれません。

>momoeさん
沖縄各地の絣類はどれも素敵でした。
琉球絣のキルト、何だか斬新ですね。見てみたいです。
by mckee (2005-09-09 20:05) 

じゃむ

こんにちは。
模様が大変綺麗ですね。
色合いも凄く繊細な感じを受けます。
不思議と、エジプトを思いました。
by じゃむ (2005-09-09 21:48) 

ちぇぶらさん

 こんにちは、また参りました。今度、その友人にあった時に、もっと色々観るようにというmckeeさんがおっしゃっていた事を伝えますね。(^_^)
 私自身は、全国各地の、民藝ゆかりの場所に行った時には、出来るだけ色々な作品を見てくるようにしています。その締めくくりに今度、駒場の民藝館に行ってこようと思います。家にも愛用の品が幾つかあり、本当は仕舞っておきたい気持ちもあるのですが、やはり使ってこそだと思うので、大事に愛用しています。
 現在まで、いつも柳宗悦の民藝運動には多くの人が共鳴・批判をそれぞれしてきました。民藝運動に対する批判や対立については、例えば北大路魯山人による長年に渡っての柳の民藝理論全般への批判などがありますね。
 他にも高田一夫は『民藝のこころ』の中で、柳は民藝運動の最適任者ではなかったと記しています。高田によれば、柳は結局庶民感情に基づいてではなく、貴族趣味的な領域からしか民藝をとらえることは出来なかったと見なされたようです。私の友人の研究の文脈も、こういった論点から発している様です。
 柳は家庭的にも恵まれ、また学歴もあった事から確かにそのように見なされる事も多かった様ですが、彼のオリジナリティーは評価されてしかるべきものだと思いますし、また逆に庶民だったらそれで誰でも有資格であるとも思えません。だいたいそれに、それなりの財力がないと、現実的に考えてあんなに収集出来ませんよね(苦笑)。このあたり、サイード的というよりも、サバルタン・スタディーズとスピヴァク研究(賛否両論含めて)的、でしょうか(笑)。
 現在の民藝運動と日本社会という文脈から考えると、八田善穂が『民芸の哲学』の序言で記しているように、あまり表には出ておらず、しかも柳の思想は全く生かされていない、という事になるでしょうか。私はこどもの頃から一つのものを大切に使い続ける習慣がありますので、そういう意味でも現代社会の使い捨て文化は居心地が悪いです。なぜなら...柳流に言えば、それでは生活のなかに美を求める事は出来ないから、という事になるでしょうか。
 そのような視点を皆に伝えた柳の功績は、現代だからこそ大きいと私は思います。
by ちぇぶらさん (2005-09-10 12:06) 

mckee

>じゃむさん
ホントに模様や色がきれいですよね。
絣は特に気に入りました。
エジプト、確かにですね。不思議ですが。


>ちぇぶらさん さん
柳宗悦のように「美」を何らかの形で定義してしまうと、その定義を巡ってどうしても批判が出ます。柳宗悦は権威的にな美を嫌いましたので、より権威的な「美」を探求した魯山人などとはどうしても相容れなかったと思います。どちらが正しいというものではないので、ぼくはどちらも好きなんですが。(汗)
その後、柳自身の美が権威的になってしまう自体となり、民芸運動内部からの批判も多くあるようなんですが、基本的に民芸運動の中身の問題で、そのような議論は民芸運動にはプラスになると感じています。
ここ10年くらいは朝鮮や沖縄に絡んで柳宗悦の思想や行動への批判がいろいろ出ているようです(サイード的な文脈での柄谷さんの批判とか)。柳宗悦の行動自体に批判を受ける行動も一部は当然あったと思うんですが、ただ、それをもって全体への批判にはならないような気がします。
これを機会にちぇぶらさんの挙げた本を含め、色々本を読んでみようかと思います。コメントありがとうございました^^。

日本民藝館の収蔵品の幅広さは想像を超えます。
柳宗悦の場合、文献だけでなく収蔵品を含めてはじめて彼の思想が理解できるような気がしています。ぼくも毎回行くたびに新たな発見が必ずあります。ということは、ぼくもまだまだ理解できてないってことなんですが、そんな発見が結構楽しいです。

他の記事へもたくさんコメントありがとうございます。
また、いろいろとお教えいただければと思います^^。
by mckee (2005-09-11 20:56) 

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