「アルベルト・ジャコメッティ 矢内原伊作とともに」展 [20世紀美術(海外)]
細長い人体彫刻のイメージが強いジャコメッティですが、
”目に見えるものを見えるとおり表す”
という命題に、忍耐強く挑戦し続けた彫刻家だそうです。
”目に見えるものを見えるとおり表す”とは、
カメラで写したり、型をとったりしたような分身を作る
ということではなさそうです。
人が何か見るとき
ただ対象(の形)だけを見ているのではなく、
その対象の置かれた環境や空間も同時に見ていますし、
他にも対象のかたち以上の様々なことを見ています。
ジャコメッティの”目に見える”とは、
かたちにこだわらない、より大きな広がりをもった視覚で対象を見ること
だったのだろうと思います。
そう考えると
”目に見えるものを見えるとおり表す”
って結構難しいことです。
ジャコメッティの作品は、
まさに、忍耐強い日々の努力の積み重ねの結果生まれた作品でした。
日々の努力で生まれた作品に独特の重みというか深さを感じるのですが、
ジャコメッティの作品からもそんな重みや深さが伝わってきて、
それが人を感動させるのかと思いました。
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「アルベルト・ジャコメッティ 矢内原伊作とともに」展
@川村記念美術館
2006 10/10-12/3
http://www.dic.co.jp/museum/exhibition/giacometti/index.html
ジャコメッティの彫刻というと
どうしても教科書に載っていた
ワイヤー状の細い歩く人物の作品を
想像してしまう訳ですが、
”目に見えるものを見えるとおり表す”
という視点であらためて作品を
見ると深いものがありますね。
人間像のぎりぎりの表現でありながら
感情までもが感じられる。
これはすごいことですね。
写実ではなくて、
心の眼で見たものってことなのですね。
by sora_hikari (2006-11-23 00:28)
”目に見えるものを見えるとおり表す”
という言葉は今回の展覧会で初めて知ったのですが、
ジャコメッティの彫刻に対する見方が変わりました。
改めて見ると、細い身体の彫刻から発するオーラがすごいと思いました。
写実を超えた表現ですね。
by mckee (2006-11-23 22:39)
あ、mckeeさん、ジャコメッティ展行かれたのですね。
懸賞でいただいたチケットがあるし、
この美術館好きなので行こうと思ってます。
(はやくしないと終わっちゃいますね。)
先にこれを聞いたおかげで、より深くみれそうな気もします。
ステラのピンバッチもきれいですね。
ショップもチェックしてきますねー。
by fumi (2006-11-25 00:59)
ジャコメッティ展は行ってよかったなと思いました。
言葉でうまく伝えられないのですが、色々感じるものがありました。
チケットをお持ちなら、急いで行かないといけないですね^^。
川村記念美術館の企画展は結構好きで、ぼくも時々訪れます。
ぼくにとってはちょっとした旅気分が味わえるのもいいところです。
by mckee (2006-11-25 02:06)
ジャコメッティ展行きたかったです。
地方にすんでいるとなかなかいい展覧会も回ってこないのがつらいですね。
私自身彫刻を制作しているのですが,
ジャコメッティは,その作品も制作スタイルも最も尊敬する人物です。
by hiroyatagarasu (2007-07-17 16:52)
hiroyatagarasuさん、コメントありがとうございます。
ジャコメッティ展では彫刻の奥深さを感じることができました。
実際に彫刻を制作されている方なら、
もっと色々感じるものがあるのでしょうね。
感想をぜひお伺いしたかったです。
またいつか是非開催されるといいですね。
ジャコメッティ展は、ぼくにとっては比較的行きやすい美術館で
開催されたこともあり、幸運にも観にいくことができました。
ただ、ぼくも遠くて断念する展覧会はよくあります。
距離の問題は難しいですね。
by mckee (2007-07-17 23:03)