パット・メセニー「オーケストリオン」ツアー@すみだトリフォニーホール [音楽]
パット・メセニーの「オーケストリオン」ツアーに
行ってきました。
オーケストリオンとは、
元々19世紀末から20世紀初頭に実在した
複数の楽器を自動で同時に演奏する装置です。
オルゴールのように曲に合わせてパンチングされた穴を
空気が通ることでピアノや打楽器などが自動で演奏されます。
オーケストリオンの登場前は
音楽を聴くにはライブ演奏を聴きに行くしかなかったのが、
オーケストリオンの登場以降は
オーケストリオンにコインを入れるといつでも好きな時に
演奏を聴けるようになりました。
しかし、その後のレコードの登場で
オーケストリオンは衰退していきます。
ライブ演奏をレコードで簡単に再現できる時代に、
ライブ演奏の代替手段としてのオーケストリオンは
存在理由がなくなりました。
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今回、パット・メセニーは
オーケストリオンを現代の技術で蘇らせました。
そして、まず
オーケストリオンによる自動演奏をバックに
CDを製作しました。
予め自ら楽器を演奏したうえで
オーケストリオンに演奏させるという手順をとったようで、
重ね撮りの可能な現在の技術から考えると、
非常に手間のかかる方法をわざわざとっています。
なぜ今さら?という思いもありますが、
一方で、自動演奏装置・オーケストリオンの存在には
ワクワクするような感じを持ちました。
見たことも聴いたこともない
自動演奏装置という存在に
非常に惹かれるものがあったのだと思います。
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その後、パット・メセニーは
オーケストリオンを引き連れてツアーを開始し、
日本にもやってきました。
そして、とうとうオーケストリオンによる自動演奏を
聴くことができました。
舞台上にはパット・メセニー一人しかいないのに
舞台を埋め尽くすように置かれた様々な楽器が
生で自動演奏される姿は圧巻でした。
しかも、今回登場したオーケストリオンは
昔のオーケストリオンと違って
即興演奏にも対応できるということで
とても不思議な気分でした。
即興時の楽器への指示はすべて
その場その場でパット・メセニーが行っているということで、
完璧に協調しながら自動演奏を行うオーケストリオンは
パット・メセニーの良きパートナーというより
パット・メセニーそのものでした。
↓にはパット・メセニー自身が語っている公式動画へのリンクが
ありますのでぜひご覧ください
オーケストリオンも登場しています
http://www.triphony.com/concert/20100611topics.php
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パット・メセニー「オーケストリオン」ツアー@すみだトリフォニーホール
2010/6/11-12
http://www.triphony.com/concert/20100611topics.php
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こんにちは、初めてコメントさせていただきます。Pat Methenyのライヴ、私達も住んでいるドイツで観ました!感想をブログに載せているので(「ライヴのこと」をクリックして、スクロールしてください)、お時間のある際にぜひチェックしてみてください。dokidokido.jugem.jp/です!
by コッスィ~ (2010-08-24 23:42)
はじめまして。
ドイツで観られたんですね!
あの装置が世界を巡っているのを想像すると楽しいですね。
by mckee (2010-09-12 02:12)