目の眼7月号別冊 「サヨナラ、民芸。こんにちは、民藝」 [民藝]
目の眼増刊 サヨナラ民芸。こんにちは民藝。 2010年 07月号 [雑誌]
- 作者:
- 出版社/メーカー: 里文出版
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 雑誌
民藝を特集した雑誌が発売中です。
タイトルは「サヨナラ、民芸。こんにちは、民藝」です。
元々は柳宗悦の創り出した「民藝」ですが、
時代を経る中で、人によって様々な捉え方がなされて、
ひと言で「民藝」といっても、その定義は難しい状況です。
柳宗悦の著作を元に「民藝」を定義することも可能でしょうが、
民藝運動が工業化の中で手仕事が失われつつあるという当時の
時代を背景とした運動であったことを考えると、
今という時代を背景とした「民藝」を考えることは
とても重要なことのような気がします。
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この本は、
現在における「民藝」
を考えるきっかけをくれる気がします。
内容は6組の対談で構成されています。
濱田庄司のお孫さんで民藝研究家の濱田琢司さん ×
鎌倉の「もやい工藝」と手仕事フォーラムを運営する久野恵一さん
日本民藝館の元学芸部長の尾久彰三さん ×
骨董愛好家の豊島愛子さん
染色作家で人間国宝の志村ふくみさん ×
人間国宝の陶芸家・近藤悠三のお孫さんで陶芸作家の近藤高弘さん
武者小路千家官休庵の15代次期家元の千宗屋さん ×
鈴木大拙の元秘書で日本民藝館評議員の岡村美穂子さん
産地プロデュース型のデザイナーのエフスタイル ×
編集者で工芸ライターの田中敦子さん
益子のスターネットのオーナーの馬場浩史さん ×
ビームス・バイヤーのテリー・エリスさん&北村恵子さん
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「民藝」とその周辺に興味をお持ちの方なら
非常に興味をそそられる人選だと思います。
それぞれの方が独自の「民藝」観を披露されており、
「民藝」の多面性を知ることができると同時に
共通している部分も浮かび上がってくるような気がします。
考えてみれば、
自分にとっての「民藝」も年を経るとともに
色々変わってきているような気がします。
元々「民藝」とは<発見>されたものです。
これまで見えていなかったものが、
あるきっかけで見えるようになったものだったりします。
あるきっかけとはきっと内面の変化です。
今後も内面の変化に応じて
自分にとっての「民藝」も変化していくような気がします。
↓雑誌が本になって手に入りやすくなりました。
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↓濱田琢司さん監修の本は以前こちらでも紹介しました
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2007-02-25-1
↓久野恵一さんは雑誌によく登場し手仕事の魅力を伝えてくださっています
Discover JAPAN (ディスカバージャパン)4 (エイムック 1716)
- 作者:
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2009/04/23
- メディア: ムック
もやい工藝: http://moyaikogei.jp/
手仕事フォーラムblog: http://blog.teshigoto.jp/
↓尾久さんの新刊「観じる民藝」は展覧会も同時に開催されました
↓豊島愛子さんがご主人の清さんとの漆器づくりをまとめた本です
↓志村ふくみさんは著作多数です。いいものの作り手は大抵文章もいいです。
↓近藤高弘さんは造形作家として活躍されています
近藤高弘 青のゆくえ―Blue mist:THE WORKS OF TAKAHIRO KONDO
- 作者: 近藤 高弘
- 出版社/メーカー: Paramita Museum
- 発売日: 2003/03/31
- メディア: -
↓千宗屋さんはテレビや雑誌でもおなじみです
↓奥村美穂子さんは禅の研究家で柳宗悦の英語の先生だった鈴木大拙の
元秘書をされていました
↓エフスタイルの本がアノニマスタジオより
↓田中敦子さんが江戸の手仕事を取材した本です
↓馬場さんは益子の素敵なお店スターネットの代表です
スターネット: http://www.starnet-bkds.com/
↓テリー・エリスさん&北村恵子さんが監修した
ビームススタッフのインテリアを紹介した本です
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-12-19
Fennica style book―北欧から民芸へ、フェニカが提案する豊かな暮らし Japanese rooms:Living with design & crafts
- 作者: プチグラパブリッシング
- 出版社/メーカー: プチグラパブリッシング
- 発売日: 2008/11/12
- メディア: 単行本
fennica blog: http://blog.beams.co.jp/fennica/
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