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井上ひさしさんの死亡記事 [演劇]

井上ひさしさんが亡くなられました。
急な知らせにビックリしています。
ご冥福をお祈りします。

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井上ひさしさんの戯曲の多くは
死と隣合わせの重くなりがちな題材が
笑いとともに描かれています。

会場はいつも笑いに包まれていますが、
笑いの奥には
戦争や社会に翻弄される庶民の歴史が
見え隠れしています。

笑いの奥深さが井上さんの戯曲の魅力でした。

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いつも楽しみにしていた井上ひさしさんの舞台の新作を
もう観ることができないと思うと少し寂しいですが、
多くの名作が残りました。

これからも井上さんの舞台を見続けたいなと思います。

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そういえば、
よく観に行くこまつ座の舞台の会場では、
井上ひさしさんをお見かけすることがありました。

一度、トイレの入口で鉢合わせした時、
入口の扉を開けて待っていてくださりました。
物腰の低いやさしい人という印象で、
人柄のよさがにじみ出ていました。

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気がつけばここ10年くらい、
井上さん戯曲の新作は観続けています。
昨年は2本も新作を観ることができました。

笑いに満ちた「ムサシ」もよかったし、
小曽根真さんが生演奏した「組曲虐殺」もよかったです。
笑いの奥に確かに存在する井上さんのメッセージ、
確かに受け取りました。


ムサシ

ムサシ

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/05
  • メディア: 単行本



組曲虐殺

組曲虐殺

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/05/06
  • メディア: 新書




個人的なお気に入りは
太宰治と樋口一葉を題材にした2作品です。
「人間合格」と「頭痛肩こり樋口一葉」


人間合格

人間合格

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1990/03
  • メディア: 単行本



頭痛肩こり樋口一葉

頭痛肩こり樋口一葉

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1984/01
  • メディア: 単行本



それから、戦争を題材にした作品も忘れられません。
例えば「紙屋町さくらホテル」や「きらめく星座」とか


最新戯曲集 紙屋町さくらホテル

最新戯曲集 紙屋町さくらホテル

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 新書



きらめく星座―昭和オデオン堂物語 (集英社文庫)

きらめく星座―昭和オデオン堂物語 (集英社文庫)

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1988/12
  • メディア: 文庫



そして、初期の猥雑で破天荒な戯曲も魅力的です。
例えば「薮原検校」や「天保十二年のシェークスピア」なんか、
圧倒されます。



藪原検校 (新潮文庫 い-14-15)

藪原検校 (新潮文庫 い-14-15)

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1985/05/25
  • メディア: 文庫




あげればキリがないですね。

観てない戯曲もまだまだあるので、
今後も再演をチェックしていきたいなと思います。


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