カタルーニャ美術館@バルセロナへ [海外美術]
バルセロナにあるカタルーニャ美術館は、
カタルーニャ北部のピレネー山脈にある村々から集められた
中世ロマネスク時代の壁画がとても有名で、
見に行ってきました。
前にも書いたことがあるのですが、
その後の華やかな時代に比べて
中世は地味なイメージがありますが、
ぼくはそんな中世が結構好きです。
神が中心にいた中世の空間は
絶対的な神に守られた静かな祈りの空間で
奇妙に心が落ち着きます。
ルネッサンス以降の遠近法や解剖学に基づくリアルさは
ここにはまだ登場していません。
リアルさよりも大事な何かがあったのだと思います。
心に響くものがあります。
ところで、
ルネッサンスの影響を受けていない中世の美術は
ルネッサンス以降の伝統からの脱却を試みた
20世紀美術に似ている気がします。
20世紀美術は
リアルさだけでは伝えられないものを
表現できるようになりましたが、
中世美術にも同様なものを感じます。
多くの中世芸術の残されたカタルーニャから
ピカソ、ミロ、ダリ、ガウディなど
多くの20世紀を代表する芸術家が生まれたのは
偶然ではない気がします。
↓中世に関してはこちらの記事も参照ください
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2011-02-16 (クリュニー館_国立中世美術館へ)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-04-14 (神の視点 アンドレアス・グルスキーの写真)
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カタルーニャ美術館には中世以外にも
中世以降から近代までのカタルーニャ芸術が
広い館内に展示されていました。
カタルーニャ美術館 http://www.mnac.cat/index.jsp?lan=001