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「若林奮 -VALLEYS」展@横須賀美術館 [20世紀美術(日本)]

20080303 若林奮.JPG

若林奮さんの作品「VALLEYS」が
最近新しく誕生した横須賀美術館の屋外に
設置されています。

その横須賀美術館で若林奮さんの展覧会が開催中です。

若林奮さんの彫刻はたまに見かけるのですが、
簡単には理解できそうにない感じなのに、
逆にそのせいもあってか、
奇妙に心に残っていました。

いつか個展に行って見たいと思っていたので、
横須賀美術館まで行ってきました。

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展覧会は有名な「振動尺」の展示に始まり、
「VALLEYS」に至る作品が展示されていました。

彫刻作品においては、
彫刻が作り出す空間が重要ですが、
若林奮さんの作品も彫刻の大きさ以上に
大きな空間を感じることのできる作品でした。

彫刻の作り出す空間にも色々あって、
大きく分けて、近寄りがたいオーラを持つものと、
引きつけられるオーラを持つものとがあるように思いますが、
若林奮さんの作品の前に立つと、
近寄りがたいオーラを持つのに
近づきすぎてしまったような奇妙な気分を感じました。

彫刻と自分との距離感が少し狂ってしまったような
不思議な気分です。
鉄板を谷のように設置した「VALLEYS」の中に立った時に、
特にそう思いました。

さびや風化により経時変化をする鉄を素材をしていたり、
人の手による加工の痕跡を強く残したりしている作品は
歴史や人との関わりなどを自然と連想させて、
さらなる広がりを感じます。

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「若林奮 -VALLEYS」展@横須賀美術館
2008/2/16-3/16
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/kikaku/202.html

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20080303 若林奮2.JPG
海の見える美術館です。
若林奮 犬になった彫刻家

若林奮 犬になった彫刻家

  • 作者: 酒井 忠康
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 2008/02/26
  • メディア: 単行本



↓こちらの本には強く影響を受けているのですが、
若林奮さんについても載っています。


現代アート入門―「今」に出会う歓び

現代アート入門―「今」に出会う歓び

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 1998/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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横須賀美術館は新しい美術館。
設計は山本理顕さんです。

収蔵は近現代の日本の美術ということで、
個人的には常設展も楽しめました。
谷内六郎館もあります。


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