「若林奮 -VALLEYS」展@横須賀美術館 [20世紀美術(日本)]
若林奮さんの作品「VALLEYS」が
最近新しく誕生した横須賀美術館の屋外に
設置されています。
その横須賀美術館で若林奮さんの展覧会が開催中です。
若林奮さんの彫刻はたまに見かけるのですが、
簡単には理解できそうにない感じなのに、
逆にそのせいもあってか、
奇妙に心に残っていました。
いつか個展に行って見たいと思っていたので、
横須賀美術館まで行ってきました。
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展覧会は有名な「振動尺」の展示に始まり、
「VALLEYS」に至る作品が展示されていました。
彫刻作品においては、
彫刻が作り出す空間が重要ですが、
若林奮さんの作品も彫刻の大きさ以上に
大きな空間を感じることのできる作品でした。
彫刻の作り出す空間にも色々あって、
大きく分けて、近寄りがたいオーラを持つものと、
引きつけられるオーラを持つものとがあるように思いますが、
若林奮さんの作品の前に立つと、
近寄りがたいオーラを持つのに
近づきすぎてしまったような奇妙な気分を感じました。
彫刻と自分との距離感が少し狂ってしまったような
不思議な気分です。
鉄板を谷のように設置した「VALLEYS」の中に立った時に、
特にそう思いました。
さびや風化により経時変化をする鉄を素材をしていたり、
人の手による加工の痕跡を強く残したりしている作品は
歴史や人との関わりなどを自然と連想させて、
さらなる広がりを感じます。
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「若林奮 -VALLEYS」展@横須賀美術館
2008/2/16-3/16
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/kikaku/202.html
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海の見える美術館です。
↓こちらの本には強く影響を受けているのですが、
若林奮さんについても載っています。
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横須賀美術館は新しい美術館。
設計は山本理顕さんです。
収蔵は近現代の日本の美術ということで、
個人的には常設展も楽しめました。
谷内六郎館もあります。