「ルイス・バラガン邸をたずねる」@ワタリウム美術館 [建築]
メキシコを代表する建築家、
ルイス・バラガンの自邸に焦点を当てた展覧会です。
SANAA(妹島和世+西沢立衛)の会場構成により、
「バラガン邸」からオリジナルの家具や身の回りの品々、
アルバースの抽象画なども持ち込んで、
「バラガン邸」を再現しています。
オリジナル家具やルイス・バラガンの蔵書などに
ついつい見入ってしまいますが、
本来メキシコまで行かないと体験できない「バラガン邸」の空間を
体感できる貴重な機会だなと思い、
会場で流されていた「バラガン邸」の映像も頼りに
「バラガン邸」の空間を存分に味わいました。
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建築家の自邸は、
その建築家の考えが一番表れている気がします。
依頼主が自分自身ということもあり、
束縛なく素直な自分の思いを表現できるから。
「バラガン邸」にもバラガンの考えが
よく出ている気がします。
ポイントは”光”でしょうか。
メキシコといえば光に満ち溢れたイメージですが、
バラガンの建築はいかに光を切りとるかということに
力を注いでいることが分かります。
インターナショナルスタイルの建築は、
たとえばガラスのカーテンウォールによって、
住宅やオフィスから
安らぎと光の手ざわりを奪いました
というルイス・バラガンの言葉どおり、
「バラガン邸」は光を大胆に切り取ることで、
安らぎと落ち着きのある空間を作り出しています。
ちょうどバラガンの愛した修道院のような空間です。
そのため、空間に身をおくと、
高い精神性を感じます。
この高い精神性がバラガン建築の人を惹きつける魅力
だと感じました。
私の家は、私の心の避難所でした
ルイス・バラガンの言葉です。
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「ルイス・バラガン邸をたずねる」@ワタリウム美術館
2009/9/9-2010/1/24
http://www.watarium.co.jp/exhibition/0908/index.html
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会期は既に終了してしまいました。
行き逃してしまった方には冒頭で紹介した本がおススメです。
今回の展覧会にあわせて発売されたこの本には
バラガン邸の写真とバラガンの言葉がいっぱい詰まっていました。