板谷波山のやきもの [巨匠・人間国宝]
「エミール・ガレ」展に行って一人思い出した人がいます。
近代陶の本当の第一人者・板谷波山です。
近代陶は魯山人でも富本憲吉でもなくこの人からはじまりました。
日本は独自のやきもの文化がありますが、
波山はアール・ヌーヴォーのデザインを取り入れるなど革新を起こしました。
結果、近代陶の礎を築いたと言われています。
アール・ヌーヴォーの影響はあるものの、
板谷波山独自のやきものの表現が多く試みられており、
その作品は隙のない美しさで溢れ、、、
感動します。うん。
一昨年から昨年までは、没後40年だったり、映画が製作されたりで、
展覧会がいくつか開催されていました。
出光興産の創業者、出光佐三と親交があったため出光美術館に多くの作品があります。
出光美術館 http://www.idemitsu.co.jp/museum/index.html
出身地茨城県下館市のしもだて美術館でも特別展がありました。
しもだて美術館 http://www.city.shimodate.ibaraki.jp/museum/
板谷波山記念館 http://www.city.shimodate.ibaraki.jp/hazan.html
茨城県陶芸美術館には常設展示があります。
茨城県陶芸美術館 http://www.edu.pref.ibaraki.jp/tougei/
映画にもなりました。
「HAZAN」公式HP http://www.hazan.jp/
彩磁金魚文花瓶 1910年(明治43年)
アール・ヌーヴォーっぽい作品です。
関連記事 : http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-02-13-1
「エミール・ガレ」展 [海外美術]
江戸東京博物館の「エミール・ガレ」展に行きました。
すごい人。
久しぶりに体験しました、、、こんなに混んでるの。
昆虫、茸、植物、海の生き物、、、
きれいというか美しいんですが、ちょっと不気味。
きれいな花の花器にもよく見ると虫が飛んでたり、、、
でも、そこが魅力なんでしょう。
単純にきれいより、ちょっと心に何か引っかかる
そんな美しさがコレだけの人を集める魅力なんでしょうね。
人ごみには疲れましたが、、
江戸東京博物館 http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
江戸東京博物館の建物の設計は菊竹清訓
関連記事 : http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-02-13-2
「マルセル・デュシャンと20世紀美術」展 [20世紀美術(海外)]
横浜美術館にて、
「マルセル・デュシャンと20世紀美術」展を観ました。
デュシャンの代表作品はほぼ観れたと思います(寡作ですし)。
「便器」が展示されているのを観て、
こんなの芸術かな?と思っている人がいたら、
本展覧会の意図は成功しているのでしょう。
我々の「芸術」の概念が西洋の伝統的なもの(しかも19世紀以前の)に
固定化されている証拠ですから。
裸婦が階段を降りるという衝撃
便器が展示されるという衝撃
モナ・リザにひげが生えている衝撃
、、、
20世紀初頭、芸術の「至上主義」に異を唱えたデュシャンの衝撃は
いまだ多くの人にとって有効なのでしょう。
(もちろんぼくにとっても)
面白いのは、デュシャン以後の作家達の作品を一緒に展示している点です。
ネオ・ダダ、ポップ・アート、コンセプチュアル・アート、ミニマル・アート、新表現主義、、、
その裾野の広さは大きいです。
デュシャンの作品に、デュシャン以降の作品に触れて、
自分の中の芸術(というより美術)の「至上主義」に異を唱えてみましょう!
(もちろん自分も含めて)
結構スリリングな体験です。
横浜美術館 http://www.yma.city.yokohama.jp/
横浜美術館はシュルレアリズムの作品を多く収蔵していました。
建物の設計は丹下健三
「泉」