ウォルター・デ・マリアの作品@NYC・SOHO [現代美術]
Walter De Maria「The Broken Kilometer」@393 West Broadway
ニューヨークのSOHOに
ウォルター・デ・マリアさんの作品があるということで、
行ってきました。
贅沢なことに、実はSOHOには2つの作品があって、
1つ目が「The Broken Kilometer」で、
つなげれば1kmになる2mの棒500本が
ビルの1室に並べられた作品です。
Walter De Maria「The NY Earth Room」@141 Wooster Street
もう1つが「The New York Earth Room」で、
ビルの2Fの1室に約13kgの土を敷き詰めた
ビックリする作品です。
↓この写真のビルの2Fが「The New York Earth Room」です
芸術作品があると言われても分からないくらい普通な外観です
ウォルター・デ・マリアさんの作品は、
明確なコンセプトの元に作られていますが、
どこか哲学的で、宇宙の根源や真理にせまるような崇高さを感じます。
SOHOで出会った2作品も
強く印象に残る作品でした。
写真撮影禁止ですが、
Dia芸術財団のHPに写真があります。
場所もHPに記載されているので、興味のある方はご確認ください。
DIA ART FOUNDATION
THE BROKEN KILOMETER http://www.diaart.org/sites/main/53
THE NY EARTH ROOM http://www.diaart.org/sites/main/52
ウォルター・デ・マリアさんですが、
今年の7月に亡くなられました。
ご冥福をお祈りします。
日本では直島に「見えて/見えず 知って/知れず(Seen/Unseen Known/Unknown)」と
「Time/Timeless/No time」の2作品があります。
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2007-12-05 (「見えて/見えず 知って/知れず」)
↓こちらの雑誌で建築家の重松象平さんが
最も”汚い”部屋として「The NY Earth Room」を紹介しています。
他にも重松象平さんのガイドは今回の旅で参考になりました。
↓こちらの本にもSOHOのウォルター・デ・マリアさんの作品の情報が載っていました。
やはり今回の旅で非常に参考になりました。
Dia:Beaconへ [20世紀美術(海外)]
今回のニューヨーク旅行では、
ディア・ビーコンにも行ってきました。
ニューヨークのマンハッタンから
メトロ・ノース鉄道のハドソン・ラインに乗って
ハドソン川沿いに1時間ほど北上するとビーコン駅に到着します。
ビーコン駅から10分ほど歩くと
ディア・ビーコンが現れます。
ディア・ビーコンは元々お菓子(ナビスコ)のパッケージ工場を利用し、
ディア芸術財団の常設コレクションを展示する美術館です。
リチャード・セラ、ドナルド・ジャッド、ウォルター・デ・マリア、ソル・ルウィットなど
ミニマリズムやコンセプチュアル・アートを中心とした
名だたるアーティストの作品が並びます。
広大な建物を活かして比較的大規模な作品が展示されており、
他の美術館では味わえない空間が味わえます。
前々から行きたかったのですが、
念願かなって行くことができました。
写真撮影が禁止なので、
写真でお伝えすることができないのですが、
小旅行をしてでも訪れる価値があると思います。
DIA ART FOUNDATION http://www.diaart.org/sites/main/beacon
今回の旅行ではこのディア・ビーコンとガゴシアン・ギャラリーで
リチャード・セラさんの作品に多く出会えたのがうれしかったことです。
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-09 (リチャード・セラ@ガゴシアン)
↓これはディア財団発行のリチャード・セラさんの本で、記念に購入してきました。
Richard Serra: Torqued Ellipses : Dia Center for the Arts, New York
- 作者: Richard Serra
- 出版社/メーカー: Dia Art Foundation
- 発売日: 1999/02
- メディア: ペーパーバック
リチャード・セラ「Five Plates , Two Poles」@ワシントン・ナショナル・ギャラリー [屋外彫刻]
Richard Serra「Five Plates , Two Poles」
ワシントン・ナショナルギャラリーの東館の吹き抜け部分に
リチャード・セラさんの彫刻作品がありました。
比較的初期の作品なのか、
どこか初々しさを感じさせる作品だと思いました。
1971年の作品です。
↓過去のリチャード・セラ関連の記事
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-12-13 (杉本博司さん「本歌取り展」)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-08-18 (リチャード・セラ@豊田市美術館)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2011-12-08 (リチャード・セラ@マドリッド)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-09 (リチャード・セラ@NYC)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-10 (リチャード・セラ@NYC・MoMA)
NATIONAL GALLERY OF ART http://www.nga.gov/
David Zwirnerギャラリーでリチャード・セラさんの初期作品に
焦点を絞った展覧会が開催されていたようです↓
DAVID ZWIRNER GALLERY http://www.davidzwirner.com/exhibition/richard-serra-early-work-6/
リチャード・セラ「Delineator」@ニューヨーク近代美術館 [現代美術]
Richard Serra「Delineator」
ニューヨーク近代美術館の展示室の一角に
リチャード・セラさんの作品がありました。
床と天井に長方形の鉄板が
十字に交差するように配置された作品で、
鉄板の上に乗ることが可能です。
リチャード・セラさんの作品は
巨大な鉄板に囲まれた空間を体感できる作品が多いですが、
上下の鉄板に挟まれた作品は初めてで、
鉄板の重みと存在感をいつも以上に感じました。
設置の様子が気になったのですが、
↓このサイトに作品が設置される様子が載っていました!
THE ART WORLD DAILY
http://www.theartworlddaily.com/2012/08/29/richard-serra-channels-russian-suprematism-at-moma/#.UqcYN-qCjIW
↓過去のリチャード・セラ関連の記事
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-12-13 (杉本博司さん「本歌取り展」)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-08-18 (リチャード・セラ@豊田市美術館)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2011-12-08 (リチャード・セラ@マドリッド)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-09 (リチャード・セラ@NYC)
MoMA http://www.moma.org/
2004年、ニューヨーク近代美術館が谷口吉生さんの設計で新館を建てる際、
いつかリチャード・セラさんの展覧会をやる時のためにと、
非常に重い作品でも耐えられるように設計されたそうです。
その後、2007年にリチャード・セラ展が開催され、
無事重みに耐えた建物が話題になりました。
Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2005年 01月号
- 作者:
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2004/12/10
- メディア: 雑誌
Richard Serra Sculpture: Forty Years
- 作者: Kynaston McShine
- 出版社/メーカー: Museum of Modern Art
- 発売日: 2007/06
- メディア: ハードカバー
リチャード・セラ「New Sculputure」@NYC・ガゴシアン・ギャラリー [現代美術]
Richard Serra 「7Plates,6 Angles」
今回のニューヨーク旅行の時に
ガゴシアン・ギャラリーでは
ちょうどリチャード・セラ展が
開催されていました。
旅行前に色々調べている時に
この展覧会情報を見つけたときは
とてもうれしかったです。
実際に行ってみて、
圧倒的なスケールと存在感の作品に感動しました。
Richard serra「Inside Out」
中には今年の7月に亡くなられた
ウォルター・デ・マリアさんへ捧げられた作品も
展示されていました。
↓過去のリチャード・セラ関連の記事
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-12-13 (杉本博司さん「本歌取り展」)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-08-18 (リチャード・セラ@豊田市美術館)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2011-12-08 (リチャード・セラ@マドリッド)
GAGOSIAN GALLERY http://www.gagosian.com/exhibitions/richard-serra--october-26-2013-2
ARTOBSERVED http://artobserved.com/2013/11/new-york-richard-serra-new-sculpture-at-gagosian-gallery-through-december-21-2013/
Richard Serra: Weight and Measure 1992 : 30 September 1992-15 January 1993
- 作者: Richard Serra
- 出版社/メーカー: Tate Gallery Pubn
- 発売日: 1993/01
- メディア: ペーパーバック
Richard Serra: Torqued Spirals, Toruses and Elipses
- 作者: Hal Foster
- 出版社/メーカー: Gagosian Gallery
- 発売日: 2001/08
- メディア: ハードカバー
エルスワース・ケリー「Untitled(EK927)」@ワシントンDC・フィリップス・コレクション [屋外彫刻]
Ellsworth Kelly 「Untitled(EK927)」
ワシントンDCではフィリップス・コレクションでも
エルスワース・ケリーの作品を見ることができました。
↓過去のエルスワース・ケリー関連記事
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-05 (エルスワース・ケリー@メトロポリタン美術館)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-06 (エルスワース・ケリー@バーンズ財団)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-07 (エルスワース・ケリー@ワシントンDC)
エルスワース・ケリー「Stele II」@ワシントン・ナショナル・ギャラリー [屋外彫刻]
Ellsworth Kelly 「Stele II」
ワシントン・ナショナル・ギャラリーの彫刻庭園にも
エルスワース・ケリーさんの作品がありました。
正面から見ると分かりにくいですが、
1インチの1枚板からできています。
先の記事でも書いたように、
今年でエルスワース・ケリーさんが90歳ということで、
ワシントン・ナショナル・ギャラリーの東館では
エルスワース・ケリーさんの企画展が開催されていました。
NATIONAL GALLERY OF ART http://www.nga.gov/
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Ellsworth Kelly 「Curve I」
フィラデルフィア美術館の彫刻庭園にも
同じ系列の作品がありました。
PHIRADELPHIA MUSEUM OF ART http://www.philamuseum.org/
↓過去のエルスワース・ケリー関連記事
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-05 (エルスワース・ケリー@メトロポリタン美術館)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-06 (エルスワース・ケリー@バーンズ財団)
Ellsworth Kelly: Reliefs 2009-2010
- 作者: Robert Storr
- 出版社/メーカー: Matthew Marks
- 発売日: 2011/10/31
- メディア: ハードカバー
エルスワース・ケリー「Barnes Totem」@フィラデルフィア・バーンズ財団美術館 [屋外彫刻]
Ellsworth Kelly「Barnes Totem」
今回のアメリカ旅行では
エルスワース・ケリーさんの彫刻作品も
いくつか見ることができました。
「私は決して絵画的なものに興味を持ったことはない」
「私は私の作品から『私がこれをつくった』を消し去りたいのだ」
エルスワース・ケリーさんの言葉から分かるように、
彼の作品は絵画というよりデザインや建築に近いものを感じます。
フィラデルフィアのバーンズ財団美術館のために2012年に作られたこの作品も
デザインや建築に含まれる美を抽出したようなアート作品だと思います。
↓過去のエルスワース・ケリー関連記事
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-05 (エルスワース・ケリー@メトロポリタン美術館)
BARNES FOUNDATION http://www.barnesfoundation.org/
今回のアメリカ旅行ではわざわざフィラデルフィアに行ったのは、
バーンズ財団コレクションを見るためでした。
結果的に行ってよかったと思えるくらい
すばらしいコレクションだったので、、
そのことはまた記事にできたらと思っています。
バーンズ財団コレクションはこれまで見ることが難しかったのが、
急に見れるようになった経緯が
最近発売された↓この雑誌に紹介されていました。
(表紙はバーンズ財団の展示風景です)
エルスワース・ケリー「Spectrum V」@NYC・メトロポリタン美術館 [20世紀美術(海外)]
Ellsworth Kelly「spectrum V」
エルスワース・ケリーさんは1923年生まれなので、今年で90歳です。
アメリカではいくつかの美術館で
エルスワース・ケリー関連の特別展が開催されていたようです。
ぼくがアメリカを訪れたときは
終わってしまっていたものも多かったのですが、
フィラデルフィア美術館やワシントン・ナショナル・ギャラリーで
特別展が開催されていました。
また常設展などでもエルスワース・ケリーさんの作品を
いくつか見ることができました。
メトロポリタン美術館で
横幅20mの壁を独占して展示されるこの作品は
エルスワース・ケリーさんの作品の中でも
美しさが際立つ作品だと思います。
METROPOLITAN MUSEUM OF ART http://www.metmuseum.org/
New York Timesの記事↓
http://www.nytimes.com/2013/04/26/arts/design/ellsworth-kelly-at-90-galleries-celebrate-his-birthday.html?adxnnl=1&adxnnlx=1386245405-XM2Xo3ft8pkZ+OdCBpNZRg
エルスワース・ケリー「Spectrum V」は↓この雑誌でも紹介されていました。
この本はニューヨークの美術館が多数紹介されていて、
今回の旅行でも大変役に立ちました。
ソル・ルウィットの壁画@フィラデルフィア美術館 [現代美術]
Sol Lewitt 「On a Blue Ceiling,Eight Geometric Figures」
以前の記事にも少し出てきたことがあるのですが、
今回のアメリカ旅行で久しぶりにフィラデルフィア美術館を再訪し、
ソル・ルウィットの壁画を見てきました。
ソル・ルウィットの作品はやや無機質な感じがするものが多いですが、
この作品はどこか神聖な感じがして気になる作品です。
美術館のガイドブックには
ソル・ルウィットがこの作品の着想を得た時期に、イタリアのアッシジにいた
とあります。
中世の静かな祈りの空間を思わせる作品です。
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フィラデルフィア美術館には彫刻庭園にも
ソル・ルウィットの作品がありました。
ワシントン・ナショナル・ギャラリーの彫刻庭園にある作品と
同じシリーズの作品です。
↓過去のソル・ルウィット関連記事
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-10-06 (ソル・ルウィット壁画@東京・新宿)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-01 (ソル・ルウィット作品@NYC)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-02 (ソル・ルウィット壁画@NYC2)
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2013-12-03 (ソル・ルウィット作品@ワシントン)
PHIRADELPHIA MUSEUM OF ART http://www.philamuseum.org/
SOL LEWITT PRINTS http://www.sollewittprints.org/
タグ:Sol Lewitt