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大阪市立東洋陶磁美術館へ [やきもの]

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大阪市立東洋陶磁美術館に行ってきました。

住友グループより寄贈された「安宅コレクション」などを核とした、
中国、韓国のやきものが展示されています。

時代的にも万遍なく幅広い収集品は
とても貴重だと思います。

昨年、台湾の故宮博物館に行ってきたこともあり、
中国や韓国など海外のやきものにも興味を持っているので、
楽しめました。

中国のやきもので気に入っているのは
宋時代と明時代のやきものです。
特に宋時代の汝窯の青磁の優美な色と
ややマットな質感には強く惹かれていますが、
東洋陶磁美術館にも汝窯のやきものが展示されていて感動しました。

韓国のやきものもいわゆる李朝の白磁以外に
青磁や三島手など幅広く展示されていました。

↓汝窯の水仙盆のポストカードを購入してきました。
100511 大阪市立東洋陶磁美術館2.JPG

大阪市立東洋陶磁美術館 http://www.moco.or.jp/


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大阪日本民芸館 と 国立民族学博物館へ [民藝]

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大阪の万博記念公園には
1970年の万博に「万博・日本民藝館」として
出展した施設が大阪日本民芸館として残っています。

ぼくが行ったときは
ちょうど万博当時の展示を再現した
「民藝の美」展が開催中でした。

万博関連施設の中でも
ここだけは時が止まったかのように
古さを感じさせない不変さを感じます。

100509 大阪民藝館.JPG
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大阪日本民芸館 http://www.mingeikan-osaka.or.jp/

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大阪日本民芸館の向かいには
国立民族学博物館(みんぱく)があり、
こちらにも行ってきました。

みんぱくは民芸館と同じく世界の日常品を展示する施設ですが、
その違いを考えてみると面白いと思います。

民芸館が柳宗悦の民藝運動を基にしているのに対して、
みんぱくは渋沢敬三の民具研究(アチックミュージアム)の収集品を
収蔵品の核の一つとして出発しました。

民芸は柳宗悦の審美眼にによって見出され取捨選択された工芸品ですが、
民具は取捨選択なく、むしろ、漏れなく収集された品々から
統一性を見出す民俗学的研究対象と言えそうです。

民俗学の柳田國男との議論を踏まえて柳宗悦がまとめた
「民藝」と「民具」の違いは
以下のように挙げられます。

「もの」と「こと」
「哲学(美学)」と「科学」
「規範学」と「記述学」
「価値学」と「経験学」
「かくあらねばならぬ」と「かくある」
「質」と「量」
「観る道」と「知る道」

これらの言葉を念頭に民芸館とみんぱくの双方を訪ねるのも
楽しいかもしれません。

100509 みんぱく2.JPG

 国立民族学博物館 http://www.minpaku.ac.jp/
 渋沢敬三のアチックミュージアム http://www.minpaku.ac.jp/special/200103/index.html

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民藝と民具の違いはこちら↓の本を参考にしました。


柳宗悦と民芸運動

柳宗悦と民芸運動

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 思文閣出版
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 単行本



渋沢敬三とアチックミュージアムに関してはこちら↓の本が参考になります。
宮本常一と渋沢敬三に焦点をあてたノンフィクションです。


旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三 (文春文庫)

旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三 (文春文庫)

  • 作者: 佐野 眞一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/04/10
  • メディア: 文庫



こちら↓は宮本常一の名著。
ここに登場する人はなぜか皆美しく感じます。
美しさは見た目だけじゃないんですね。


忘れられた日本人 (岩波文庫)

忘れられた日本人 (岩波文庫)

  • 作者: 宮本 常一
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1984/01
  • メディア: 文庫



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富本憲吉デザイン 「富花」の箸置き [巨匠・人間国宝]

100506 富本憲吉6.JPG


富本憲吉の作品を再現した箸置きです。
先日、富本憲吉記念館に行ってきたときに購入しました。
 http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2010-05-06

他にも皿や湯呑みなどもあり、
「富花」ブランドとして製作しているとのことです。
文字以外は職人さんにより絵付けされています。

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富本憲吉は近代陶芸の第一人者と言われています。

近代陶芸とは何かというと、
それまでの工房主体で師匠から弟子へと引き継いでいく陶芸ではなく、
より個人を打ち出す陶芸のことを指すと思います。

富本憲吉の作品は
伝統的な技術に学びながらも
どれも富本憲吉らしさを備えています。
この個性が近代陶芸の特徴だと思います。

このように富本憲吉は
個性を尊重する近代性を持っていますが、
一方で近代以前の工房が持っていた良さも
忘れていなかったと思います。

その一つが量産可能性です。

以前観た「富本憲吉の日常のうつわ」展では、
 http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-01-16-1
量産を目的に日常のうつわづくりに取り組んだ作品が
展示されていました。

一日に何百何千と量産可能で
過度に特殊な技術を必要としないうつわをつくる富本憲吉の姿は
とてもに印象に残るもでした。

「富花」ブランドで再現されたうつわは
ちょうど富本憲吉が理想とした
近代性と量産可能性を兼ね揃えたものだと思います。

 富本憲吉記念館 http://www.tsujimoto-arts.jp/

 富本憲吉デザイン関連の過去の記事:
  http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-08-02-1 (ハンカチ)
  http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-02-09-1 (風呂敷とハンカチ)
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富本憲吉記念館へ [巨匠・人間国宝]

100506 富本憲吉1.JPG

近代陶芸の第一人者として活躍した富本憲吉の生家に建つ
富本憲吉記念館に行ってきました。

記念館は奈良県の法隆寺にほど近い場所にありました。
「竹林月夜」に代表されるような風景模様を
富本憲吉は度々描きましたが、
きっとこの辺りの風景だったのだろうと思います。

残念ながら「竹林月夜」のような風景を
見つけることはできなかったのですが、
記念館の長屋門をくぐった先にある空間は、
きっと当時はこんなだったのだろうと思わせる
居心地のよいものでした。

長屋門と離れ座敷は当時から残るものだそうです。

収蔵品は充実していて、
大和、東京、京都の各々の時代の作品を見ることができました。

100506 富本憲吉2.JPG
100506 富本憲吉4.JPG
100506 富本憲吉3.JPG

 富本憲吉記念館  http://www.tsujimoto-arts.jp/

 過去の富本憲吉関連記事:
  http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-01-16-1
  http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-08-02
  http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-10-22

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こちら↓の本には富本憲吉記念館の収蔵作品もたくさん載っています。


色とかたちが奏でる美 富本憲吉のやきもの (小学館アート・セレクション)

色とかたちが奏でる美 富本憲吉のやきもの (小学館アート・セレクション)

  • 作者: 中ノ堂 一信
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/07
  • メディア: 単行本




富本憲吉の陶磁器模様

富本憲吉の陶磁器模様

  • 作者: 富本 憲吉
  • 出版社/メーカー: グラフィック社
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 大型本



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重森三玲の庭 岸和田城「八陣の庭」・豊國神社「秀石庭」 [日本美術]

大阪に行くと決めた後、
どこに行こうかと考えている時、
確か大阪にも重森三玲さんの造庭した庭があったことを思い出して、
行ってみることにしました。

1つ目は岸和田城にある「八陣の庭」。

100505 重森三玲2.JPG

通常、枯山水の庭は室内から見るように作られますが、
こちらの庭は岸和田城内にあるので
天守つまり上から俯瞰して見ることを意識して造られています。

重森さんらしい前衛的な試みだと思います。

なお、造庭時には天守閣はなかったようですが、
造庭後に再建された天守閣からの眺めは驚くほどしっくりきます。
幾何学的な配置が効果的です。

100505 重森三玲1.JPG

 岸和田城 http://www.city.kishiwada.osaka.jp/soshiki/36/kishiwadajyo.html

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大阪での重森三玲さん造庭の庭、
2つ目は豊國神社の「秀石庭」です。

100505 重森三玲3.JPG

こちらの庭は大阪城内の豊國神社の境内にあります。
若干見づらい状況にありますが、
重森三玲さんらしさは随所に見うけられます。


100505 重森三玲4.JPG
100505 重森三玲5.JPG

豊臣秀吉に縁のある神社ということで、
千なり瓢箪の意匠もありました。

  豊國神社 http://www.apsara.ne.jp/houkoku/keidai.htm

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重森三玲さん関連の過去の記事:  
 http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-08-27
 http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-03-16
 http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-03-17
 http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2008-03-19
 http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2007-02-11-1

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こちらの本がおススメです。
鑑賞可能な庭園一覧もありますので、
お出かけの際はチェックしてみてください。


重森三玲モダン枯山水

重森三玲モダン枯山水

  • 作者: 重森 〓〓
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 単行本



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イサム・ノグチ「月の世界」@万博記念公園 [イサム・ノグチ]

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万博記念公園といえば岡本太郎の「太陽の塔」。
万博当時から残る万博のシンボルです。

「太陽の塔」以外で当時から残るものに
イサム・ノグチの彫刻作品があります。

現在は残念ながら機能していませんが、
当時は噴水でした。

写真は「月の世界」というタイトルの作品です。

水の噴出す様子を色々と想像してみます。

100504 イサムノグチ1.JPG

万博記念公園内の夢の池には
他にも6つの作品が残されています。

池には水がなかったのですが、
当時はどんなだったかなと思いを馳せます。

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100504 イサムノグチ8.JPG
100504 イサムノグチ2.JPG
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 万博記念公園 http://www.expo70.or.jp/


ISAMU NOGUCHI イサム・ノグチ庭園美術館

ISAMU NOGUCHI イサム・ノグチ庭園美術館

  • 作者: 写真 篠山紀信 / アートディレクション 佐藤卓
  • 出版社/メーカー: 美術出版社
  • 発売日: 2009/11/30
  • メディア: 単行本



イサム・ノグチ(上) (講談社文庫)

イサム・ノグチ(上) (講談社文庫)

  • 作者: ドウス 昌代
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/07/15
  • メディア: 文庫



イサム・ノグチ〈下〉―宿命の越境者

イサム・ノグチ〈下〉―宿命の越境者

  • 作者: ドウス 昌代
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/07/15
  • メディア: 文庫



タグ:isamu noguchi
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岡本太郎「太陽の塔」@万博記念公園 [岡本太郎]

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G.W.に大阪へ出かけてきました。
大阪といえばUSJという方が多いのですが、
ぼくは「太陽の塔」。

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小学校時代に遠足で行ったのが最後の記憶ですが、
久しぶりに見てみると思っていた以上に大きくて
圧倒されました。

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100504 太陽の塔1.JPG

 万博記念公園 http://www.expo70.or.jp/

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 岡本太郎はつくば科学万博にも「未来を視る」というオブジェを残しました
 詳しくは過去の記事↓を参照ください
 http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2005-09-17-2 

 その他の過去の記事は右のカテゴリーより岡本太郎を選択ください

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太郎に訊け!―岡本太郎流爆発人生相談

太郎に訊け!―岡本太郎流爆発人生相談

  • 作者: 岡本 太郎
  • 出版社/メーカー: 青林工藝舎
  • 発売日: 2001/05
  • メディア: 単行本



こちら↓は椹木野衣さんの岡本太郎論


黒い太陽と赤いカニ―岡本太郎の日本

黒い太陽と赤いカニ―岡本太郎の日本

  • 作者: 椹木 野衣
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2003/12
  • メディア: 単行本



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