クリュニー館(国立中世美術館)へ [海外美術]
パリ旅行の際、
国立中世美術館に行ってきました。
古代ローマ時代の公共浴場跡地に
14世紀のクリュニー会の大修道院長が建てた
歴史的建物(クリュニー館)を利用した美術館には
中世の美術品が幅広く展示されています。
その後の華やかな時代に比べて
中世は地味なイメージがありますが、
ぼくはそんな中世が結構好きです。
ルネッサンス以降、
遠近法、骨格に基づくリアルさ、ドラマチックな演出など
多くの新しい芸術表現が生まれましたが、
これらは神を身近なものにする一方で
神が中心にいた中世の空気は
失われてしまった気がします。
人間が中心になる以前、
神が中心にいた中世の空間は
絶対的な神に守られた静かな祈りの空間で
奇妙に心が落ち着きます。
ノートル=ダム大聖堂の残るパリは
中世から続く都市ですが、
歴史的には都市改造を繰り返しているため
実はパリに古い街並みはあまり残っていないようです。
クリュニー館はそんなパリで
数少ない中世を感じられる空間です。
中世の静かな祈りの空間は
心が落ち着くとともに
とても美しいと思います。
↓中世に関してはこちらの記事も参照ください
http://mckeee.blog.so-net.ne.jp/2006-04-14 (神の視点 アンドレアス・グルスキーの写真)
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Musee National du Moyen Age http://www.musee-moyenage.fr/
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↓こちらの本を参考にしました。パリの街で中世を探すのに役立ちます。